日本時間2026年4月20日(アメリカ時間4月19日)、ラスベガスでレッスルマニア42 DAY2が開催された。
前日に行われたDAY1は賛否が分かれる内容となったが、この日のDAY2には好評価が集中。「さすがWWE」といった声が多く寄せられた。
この日のメインイベントは、世界ヘビー級王座をかけたローマン・レインズvsCMパンクの一戦。
こちらも白熱した試合となったが、観客や視聴者の記憶に強く残ったのは、第1試合のオバ・フェミvsブロック・レスナーだろう。
“猛獣”レスナーはかつて新日本プロレスでIWGPヘビー級王座を戴冠し、WWEではアンダーテイカーの連勝記録を打ち破ったことで知られる絶対的存在だ。
最初に入場したのは、ナイジェリアの新星オバ・フェミ。
堂々たるその姿は、まるで密林に生きる戦士のような風格を漂わせていた。
対するレスナーは、マネージャーのポール・ヘイマンを従えて登場。
リングアナがコールを行おうとすると、ヘイマンが割って入り叫ぶ。
「紳士淑女の諸君、私はポール・ヘイマンだ!そして、ここにいるのは猛獣にして征服者、真の支配者ブロック・レスナーだ!」
“支配者”はオバの異名でもあるが、オバはヘイマンに一瞥もくれず、レスナーと鋭くにらみ合う。
試合開始と同時に両者は激しく組み合い、パワー勝負に突入。
試合が開始されるとさっそくオバとレスナーは取っ組み合い、パワー比べのようだ。
しかし、相手はマーク・ヘンリーやビッグショーといった超大型選手を持ち上げたレスナー。
若さと勢いで勝るオバといえども、これには苦しむ。
ところが、レスナーもオバの若さ・勢いに押され、互角といった形で展開する。
やがて、パワーは互角と判断したレスナーは、オバから離れるとラリアットを食らわせた。
だが、これはオバには通じなかった。
焦りを見せたレスナーは一度リング外へ退避。
ヘイマンも「何をしているんだ!」と動揺を見せる。
レスナーは自身のパワーが通じなかったことに苛立っている様子、オバは様子をうかがっていたが我慢ができず、レスナーに近づき彼をリングに戻そうとつかみかかるが、それはレスナーの罠だった。
見事に場外戦に誘い込んだレスナーはオバをコーナーにたたきつけたり、階段に投げ飛ばしたりとリング外にあるものを使用してオバを痛めつけていく。
無敵に見えたオバもさすがに動きが鈍る。
リングに戻したレスナーはジャーマン・スープレックスを連発し、追い込んでいく。
だがオバは隙を突き、コーナーに追い詰めるとアッパーカットを連打。
それでも猛獣レスナーは止まらない!オバを持ち上げ、フィニッシャーのF5を炸裂させる!
勝負あったか、レスナーは勝利を確信したのか観客席を仰ぎ見る。
しかし、オバはすぐに立ち上がるとレスナーの首をつかみ、チョークスラムで叩きつける。
さらにパワーボムを決め、レフェリーが3カウント。
勝利はオバ・フェミのものとなった。
オバは信じられないといった表情を浮かべながらも、リングを降りる際、倒れるレスナーに無言で敬意を示すように一瞥し、去っていった。
だが、この日のドラマはここからだった。
ようやく起き上がったレスナーは、静かに天を仰ぐ。
そして、自らシューズとオープンフィンガーグローブを脱ぎ、リング中央に置いた。
観客はその意味を理解する。
ラスベガスの観客は「センキュー、レスナー!」といった声をあげながらレスナーの覚悟を見届ける、中には「ノー!!!」と悲鳴を上げるものもいた。
様子を見にリングへ入ったヘイマンに対し、レスナーは長年の感謝を示し、固く抱き合った。
その目には涙が浮かんでいた。
この際に、レスナーはXを真似たようなポーズをした。
これはいわゆる台本破りを仄めかす行動であり、レスナーのアドリブだったのではないかという噂も存在する。
レスナーは靴下のままリングを後にし、観客と握手やハイタッチを交わしながら去っていく。
実況のマイケル・コールとウェイド・バレットも、「正式発表はないが引退の可能性が高い」と驚きを隠せない様子だった。
新旧怪物対決は、オバ・フェミの勝利で幕を閉じた。
そして、新たな“支配者”が誕生した。
WWEの新時代は、すでに動き出している!