1985年から2017年まで、WWEの入場曲を手がけ、長年にわたり団体を音楽面から支え続けた伝説の作曲家ジム・ジョンストン。
ジョンストンは2026年7月15日、YouTubeチャンネル『The False Face』のインタビュー番組『Legendary WWE Composer JIM JOHNSTON’S Longest Interview EVER (2026)』に出演し、現在のWWEにおける入場曲について厳しい見解を語った。
「私には現在のプロレスにおける入場曲は、どれもこれもありきたりに聞こえる。昔は、私の作った曲だろうと、ジミー・ハートの作った曲だろうと、外部のバンドの曲だろうと、キッチンで夕食を作りながら隣の部屋でテレビを見ていたら、誰が出てくるかすぐに分かったものだ。隣の部屋からでも番組を追えるくらいだった。今はもう全くそうじゃないと思う。どういうわけか、現在のプロレス関係者たちは自分たちのルーツ、つまり音楽がスターを生み出す力を持っているということを忘れてしまったかのようだ。そして、それがWWEやAEWがスターを生み出せない理由だと私は確信している。彼らはもうビッグスターを生み出していない。新しいスティーブ・オースティンはいない。ロックもいない。それは、みんながどこかありきたりな層に埋もれてしまっているからだ。」
一方でジョンストンは、その背景についても持論を述べた。
「多くの企業に起こることだと思う。彼らはうまくいく方法を見つけ、莫大な利益を上げている。そして、『ああ、これは正しいやり方に違いない』と考えて、何も変えようとしないのだ。」
さらに近年のWWEについて、黒人レスラーの入場曲が安易にヒップホップへ偏っていることにも疑問を呈した。
「特に黒人アーティストが登場すると、必ずヒップホップになるという現在の風潮だ。なぜヒップホップなのか? 黒人全員がヒップホップを好むわけではないだろう。ロックンロールじゃダメなのか? オペラじゃダメなのか? どんなジャンルでも、どんな方向性でも構わないじゃないか。私は常にそう考えてきた。そのアーティストを際立たせる最善の方法は、人々の予想を裏切るような音楽を提供することだと思うがね。」
その一方で、ジョンストンはかつてのWWEオーナー、ビンス・マクマホンの革新性を高く評価している。
「ビンスは常に限界を押し広げようとしていた。時には私が到底賛同できない方向にまで押し進めたこともあったのは事実だ。しかし、少なくとも彼は進歩と変化を受け入れ、どうすれば昨日よりもさらに良い製品にできるかを考えていた。そして、それは彼と私にとって本当に相性の良い点だった。なぜなら、私は常に新しいことに挑戦し、音楽をより良くしたいと思っていたからだ。」
ジョンストンは、ビンスの革新的な発想と挑戦する姿勢には深い敬意を抱いていたようだ。
また、有名メタルバンド、モーターヘッドのレミー・キルミスターとコラボした思い出についても振り返った。
「最初は少し緊張していた。特にレミーはかなり評判が良かったからね。でも実際に一緒にやってみると、彼はこれ以上ないほど紳士的だったんだよ。狂っているわけでもなく、泥酔しているわけでもなく、奇妙な振る舞いをしていたわけでもない。バンドは非常に責任感があり、ただ良い仕事をしたいと思っていた。そして彼らは素晴らしい仕事をしたんだ。あの曲のデモを作って、最高のレミーと一緒に歌ったのを覚えているね!」
マンデーナイト・ウォーズ時代を音楽面から支えたジョンストンには、「彼こそWWE殿堂入りにふさわしい」という声も根強い。
多くのファンや関係者からは、再びWWEへ迎え入れるべきだという意見も上がっている。
今後のジョンストンから、目が離せない。