2026年6月3日(日本時間)、ミネソタで開催されたサマースラム2026のDay2は、多くの王座移動と因縁決着が生まれた見応え十分の大会となった。
US王座戦では、王者トリック・ウィリアムズが突如WWEへ復帰した超大型選手バロン・コービンの前に敗れ、US王座を明け渡す無念の結果となった。
IC王座戦では、チャド・ゲイブルがメキシコの人気者である王者ペンタを撃破。地元ミネソタで悲願のIC王座初戴冠を果たした。
世界ヘビー級王座戦では、王者ローマン・レインズがセス・ロリンズとの激闘を制して防衛に成功。レインズは3度のスピアーを敢行し、長年の宿敵ロリンズとの死闘に終止符を打った。
今後はキング・オブ・ザ・リング優勝者オバ・フェミとの抗争も予想されている。
しかし、この日最も波乱に満ちた試合は女子王座をかけたラダーマッチだった。
本来、WWE女子王者だったリア・リプリーは大怪我により長期欠場中。そのため王座は空位となり、新王者を決めるラダーマッチが実施された。
出場したのはシャーロット・フレアー、ジェイド・カーギル、ラッシュ・レジェンド、地元ミネソタ出身のティファニー・ストラットン、そしてティファニーの親友チェルシー・グリーンの5人だった。
試合序盤は、180cmを超える巨体を誇るラッシュ・レジェンドが圧倒的なパワーを披露。チェルシーとティファニーを吹き飛ばすだけでなく、ベテランのシャーロットまで圧倒し、会場を驚かせた。
そこへ怪力自慢のジェイド・カーギルが加わり、パワーファイトが繰り広げられるかと思われたが、復活したチェルシーとティファニーが息の合った連携で反撃。一時はラッシュとジェイドを押し返し、観客を沸かせた。
しかし、その優勢も長くは続かない。
ラッシュとジェイドが反撃すると、チェルシーとティファニーは再び排除されてしまう。
その後、ジェイドは一瞬の隙を突いてラッシュにジャーマン・スープレックスを決めると、その隙を逃さずシャーロットがコーナー最上段から飛び技を放ち、ジェイドを撃退した。
試合は終盤に差しかかり、リング中央には梯子が立てられ、王座を巡る争奪戦はさらに激しさを増していく。
ラッシュはコーナーに梯子を挟み込み、そのままチョークボムを敢行。梯子を利用した豪快な一撃でティファニーを苦しめる場面もあった。
そして最大の衝撃は終盤に訪れる。
王座まであと一歩という場面で、梯子を上っていたティファニーを、なんと親友のチェルシーが梯子ごと突き落としたのだ。
地元ミネソタ出身のティファニーではなく、チェルシーへ大歓声を送る観客の反応も印象的だった。
このままチェルシーが王座を奪うかと思われたが、ジェイドと行動をともにするBファブとミチンが乱入。チェルシーの足を引っ張り、勝利目前で失速させる。
その隙にジェイドが王座獲得を狙う。
しかし、かつてジェイドたちによって親友アレクサ・ブリスを負傷させられた因縁を持つシャーロットが立ちはだかり、ジェイドの足を引っ張って阻止した。
さらに立ち上がったラッシュとティファニーも梯子へ向かうが、ジェイドが二人を排除。
ジェイド勝利かと思われたその瞬間、再びシャーロットが宿敵ジェイドを突き落とす。
その隙を逃さなかったチェルシーが一気に梯子を駆け上がり、ついに王座を奪取した。
これによりチェルシー・グリーンは、キャリア初となるWWE女子王座戴冠を達成した。
裏切り、乱入、因縁、友情、そして執念。
さまざまな思惑が交錯したこのラダーマッチは、まさにWWEらしいドラマが凝縮された一戦となった。
悲願の王座を手にしたチェルシー・グリーンが、今後どのような王者像を築いていくのか注目が集まる。