ローガン・ポールは、レッスルマニア38でのデビュー以降、ただのYouTuber枠を完全に飛び越え、WWE屈指の“動ける男”として存在感を高めている。もともとコンテンツクリエイターやボクサーとして成功していたが、「プロレスこそが天職だ」と本人が言い切るほど、今はWWEのリングにすべてを懸けている。27歳の誕生日にレッスルマニアデビューを果たし、「自分はレスリングをするために生まれてきた」と自覚したというのだから、本気度は折り紙付きだ。
デビューは2022年レッスルマニア38でのタッグマッチ。ローガン・ポールはザ・ミズと組み、レイ・ミステリオ&ドミニク・ミステリオ親子と対戦して勝利した。フロッグ・スプラッシュでエディ・ゲレロへオマージュを捧げるなど、ファンも解説陣も唸るパフォーマンスを披露したが、試合後にはザ・ミズの裏切りを食らいスカル・クラッシング・フィナーレを被弾。この裏切りがシングルプレイヤーとしてのローガン・ポール誕生のきっかけとなり、複数試合契約へとつながっていく。
その後のローガン・ポールは、2023年11月のクラウン・ジュエルでWWEユナイテッドステーツ王座を戴冠し、2024年サマースラムでLAナイトに敗れるまで273日間ベルトを保持するなど、電光石火で実績を積み上げてきた。ローマン・レインズ、セス・ロリンズ、コーディ・ローデスらトップスターとの対戦経験も重ね、そのたびに“インフルエンサー枠”ではなく“ガチのメインイベンター候補”として評価を高めているのである。
現在のローガン・ポールは、ポール・ヘイマンが率いるユニット「ザ・ビジョン」の重要メンバーとして活動している。同ユニットにはブロン・ブレイカーやブロンソン・リードも所属しており、ローガン・ポールは2025年11月にブレイカーとリードの試合へ介入したことをきっかけに正式加入した。直近のRAWではレイ・ミステリオと激しい口論になり、「お前を引退させてやる」と引退宣言までぶっ放し、レイから平手打ちを食らう一触即発の展開を見せている。ヒールとしても完全に板についてきた印象だ。
ここまで来ると、ローガン・ポールは「外様タレント」などではなく、完全にWWE本隊の“戦力”である。SNSスターから世界最大のプロレス団体のタイトルホルダーにのし上がったサクセスストーリーは、まだ通過点に過ぎないだろう。今後はレイ・ミステリオとの因縁決着戦、そして再びメインタイトル戦線へ絡むシナリオも十分あり得るはずだ。リング内外で話題をかっさらうローガン・ポールの暴走と進化から、ますます目が離せない!これからもガンガン観客をざわつかせてくれ!!